小学校受験「言語能力の重要性」夏季講習「言語特訓クラス」を終えて

月5日、7日、19日の3日間
年長夏季講習分野別特訓「言語・表現力特訓クラス」を行いました。

昨今の考査内容を見ましても数学的志向、理科的志向もあらゆる分野において
言語を媒介にした分野の出題領域がかなり増えています。

「お話つくり」
3枚の絵の中で2枚目が抜けている。たくさんの絵の中からお話が続くように選び、お話をする(学習院

「しりとり」
しりとりをしたときつながらないものを探す(暁星)(立教女学院

「問題解決」
ブランコの絵がある(2つのうち片方にひとりの子どもが乗っていて、もうひとつには誰も乗っていない)。
あなたがブランコに乗ろうとしたら、男の子が「ぼくが乗る」といってきました。あなたならどうしますか。(桐朋
などです。

「聞く」「考える」「話す」能力が問われていることになりますが、
つまるところ子供の言語能力を手を変え、品を変え問いているのです。
まず第一に発問事体が一度聞き漏らしたら、最後、指示は二度繰り返されないのです。

さて、今回の講習ですが、自己紹介、お話作りを中心に必ず、何らかの形必ず
各お子さんが表現するということを目標に行いました。
イメージがつかず表現できない場合においても、イメージがつかないということを
言葉で表現させるということです。


全般的に言語分野の課題は
数量に関する問題をやっていても設問の意味が分からず戸惑ったり、
同図形発見の問題において答えはわかっていてもどのように説明すればよいかわからない子など
「言葉の壁」の問題が数多くでてきます。

その訓練は日々の積み重ねですので、受験対策とは関係なく子育ての一環として取り組んで
頂きたいものです。

いくつか紹介させて頂きます。
この日誌でも再三伝えていますが、毎日必ず絵本を読んであげてください。

母親のひざの上にのせて一緒に読む本が1冊。母親の話だけを集中して聞くようにさせるのが1冊。
聞かせ終わった後に必ず、「どんな話でしたか?」と聞いてください。
その際に「いつ」「どこで」(むかしむかしあるところで)「誰が」「何を」が入っているように訓練してください。

電話を使っても訓練ができます。
例えば、祖父母と別に暮らしておりご協力頂ける場合などは、週何回かでも電話を
かけさせてみることもよいかと思います。
なるべく、日常生活や、幼稚園での出来事を質問してもらうとよいでしょう。
また、かかってきた電話に出させてみるのも訓練の一つです。
「相手」と「用件」を聞きとらせることだけでも大分時間がかかるものです。

文部科学省の「脱ゆとり宣言」から論理的思考や表現力の重視が小学校教育でも始まっています。
作文教育がその一例です。

たちばなにおいても言語力に関する分野に益々真剣に取り組んでいきたいと思っております。

事務局:土屋