新年長児冬季講習

小学校入試では「カテイ」を見られる試験と言われます。以前にもこの日記で触れたかもしれません・・・・カテイとは「過程」と「家庭」です。たちばなの指導においてもこの2つはとても大切にしています。 先週19日から21日までの午前中3日間。新年長児向けの冬季講習を行いました。8名1クラス少人数制。新年長児にとっては初めての集合体験です。 冬季講習などの短期集合講習では、各学校の出題傾向を検討し毎年組みなおしておりますが基礎的な指示運動、指示行動などは大幅な変更はなく毎年行われます。 同じ指示運動、行動課題においても子どもたちの行動「過程」は当たり前ではありますが、メンバーの構成員によって全然変わってきます。リーダーシップをとる子供のキャラクターやメンバーの月齢などです。具体例です。今年の慶応幼稚舎試験に臨んだ「たちばな」の女児でこのようなケースがありました。グループ製作課題において、指示を無視して、リーダーシップを発揮する女児がグループにいたとのこと。
指示とは4人で話し合って「希望の動物園」をみんなで模造紙に描くように指示されたところ、一人ハリキリ「希望の水族館」を描き始めてしまったとのことです。

行動観察、製作においては、どうしても製作物が完成したか結果に目にいってしまいますが、先の例のように実際には色々な阻害要因などが考えれれます。 このような状況の中で大事になってくることは、何か問題が起きたときの子供の対応力です。何が正解ということは一概にはいえませんが。
今回の講習は特に「指示を最後まで聞けるか。」「きちんと返事ができるか。」

「姿勢を正しく座っていられるか」を中心に3日間繰り返し、集団に向かう態勢作りを徹底しました。 ここで、疑問に思われることがあると思います。「集団試験では、どのようなことが起きるかわからないのであれば模試や講習などをたくさん受けるべきではないか。」その考えは一理あります。 しかし、やみくもにたくさん講習を受けて、自信をなくさせては本末転倒です
1対1や、少人数の関わりの中でお子様に自信を持たせることが先決です。

もちろん自信を持たせるということへの一歩は母子関係など「家庭」での課題が数多くあるということにつながってくるのです。

カテイ「家庭」ということで補足しておきます。これからお正月休みになります。お正月の行事やしきたりは日本の伝統を数多く体験する時期であります。お節料理を頂く、お年玉、凧揚げなど。祖父母、親戚一同が顔を合わせる。このような1コマも子供たちにとっての関係力強化行動観察の基礎となることは言うまでもありません。よい年末年始をお迎えください。 2007年、講師日記を定期購読頂きありがとうございます。2008年も引き続きお読み頂き、ご意見、ご感想お待ち申し上げます。