子供の性格と志望校選び

先日、いつものように、授業後の保護者説明の時間において、お母様がふと漏らした言葉があります。
「今まで兄弟で差別なく同じ教育(同じ学校)に入学させてあげることがよいかと思っていました。しかしレッスンを重ねるうちにそれぞれの性格について自宅で感じているのと違う一面が見えるようになってきました・・・・志望校選びももう一度考え直してもよいかもしれませんね」とおっしゃいました。

確かにご兄弟は授業後、教室の空きスペースで遊んでいる時と、個別にレッスンしているときでは違う一面はあると初期の段階から感じていました。


今日は性格の話をします。

ある人を特徴づけている持続的な行動パターンを性格といいます。

この性格を形成しているものに3つあります。

1つめは生まれつきの部分で「気質」とよばれているものです。気質の理論には色々ありますが
有名なところによると、体格(筋肉質、痩せ型、ぽっちゃり型)によって分類だてるクレッチマーという学者の理論があります。

2つめは幼児期、児童期までに形成される環境によって形成される性格があります。
ここで重要になってくるのが親の子供への接し方です。
親が子供を「支配」しようとしすぎると、言うことを良くきく子にはなっても、自発性の乏しい性格の子になってしまいます。
逆に親が子供の言うとおりに「服従」してしまうと、無責任で乱暴な性格の子になります。
こういうことだけ聞くと親として子供に接するのも怖くなってしまいますよね。

3つめは役割性格と呼ばれているものです。
女子校生の時には女子校生らしく振舞いますね。また警察官の方は制服を着ているときは、正義感あふれる性格がにじみ出ていると思います。
さきほどの兄弟で受講している方の例でいうと、それぞれに兄として、または弟としての役割性格が機能しているということです。

お父さん、お母さん、「○○ちゃん、あなたはお兄ちゃんだからしっかりしなさい!!」ということはありませんか?
そうです。子供はいわずと言われたことを思い出し、役割性格を遂行しているのです。

子供の性格を考える時にもこの3つで形成されているということを十分理解する必要があります。聞き分けのよい子とは役割性格からきていることかもしれませんね。
3つの構成要素はどれも大事なものですが、ほどよいバランスでないと本人は疲弊してしまいます。警察官がいつも役割性格で生活していたら大変ですよね。

さて
性格とは環境を広げることや価値観が広がることなどによって変わっていきます。
お受験教室で講師をしていますと、お子様の性格の変化に敏感に関わることができるのです。
授業そのものが、子供たちの性格を形成する大きな一歩となっているはずです。

私たちは子供の変化に応じて志望校の相談も応じています。
ご両親の価値観、お子様の適正を講師、スタッフとじっくりと話あっていけたらと日々思っております。