模倣体操などから模倣の意味

各学校、指示運動考査のウオーミングアップとして模倣体操などが取り入れられています。
たちばな個別レッスンにおいても、模倣体操を取り入れております。
今週のレッスンでは、1月時に比べて指示を少しずつ多くしています。
「模倣」とは相手の動作や表情を自分の動作や表情で同じように反復する行動を言います。
よく、個性を持って他人を真似るような子になって欲しくない!とおっしゃるご両親がいらっしゃいます。
確かに、悪いお行儀など模倣して欲しくないことはあります。
しかし、子供の発達にとって模倣の占める役割は大きいのです。主なものを挙げさせていただきます。
1.性役割を獲得する

3、4歳くらいから男児は父親、女児は母親と同じような格好をしたがったりします。
(鏡台の前でお母さんのお化粧道具を使っていたケースなどありませんか??)
子供が同性の親の行動を真似ることは、性役割取得関連し、幼児期、児童期でも性役割は重要です。
2.仲間であることを表明する

人との関係性を広げ、自分の可能性を開いていくことである。
例えば、遊びの伝染などは、仲間であることと同じ動きをすることが一体となっており、
仲間関係を内外に示すことにもなります。

3.生活習慣を身につける

幼稚園のように集団生活を行っているところでは、他者の行動を真似ることが生活習慣を身につける重要な役割があります。
実は、春季講習での集団関係で生活習慣を徹底した理由は、
子供が自分を「大人たちの世界」ではなく「子供たちの世界」に位置づけており他者が獲得する生活習慣を見て自分のものとすることができるからなのです。
以上ですが、子供が日常的に模倣の機会となる環境といえばテレビです。
実験的結果からもテレビの影響から子供が攻撃的態度をとるケースなども報告されております。
しかし、どんなに良い教育的テレビ番組であっても大人の期待する影響を子供が受けるとは限りません。
なぜなら、テレビは一方的に子供に話かけるだけであって、子供からの働きかけに決して応答しません。
子供がテレビを見る時は、一緒に親も見て内容について会話をすることが望まれます。
言い換えれば、テレビに限りませんが、子供が模倣した行為について何らかのフィードバック(意味づけ)を
ご両親と共に持つことが大事だと思います。
たちばなのレッスンにおいても、子供の成長と模倣を大切に捕らえていきたいと思っております。